きょうはノシャップ岬経由で日本海側を南下し抜海に泊まる予定だったが、TVの天気予報は今日も局地的な大雨に注意と言っている。
レーダー画面では雨雲の塊が日本海にいくつもあり近づいている。
窓から見える空には青空も見えているが、TVの予報を信頼してノシャップ岬回りは諦め最短コースの国道40号線を南下することにした。 宿を出て昨日登った稚内公園の方を見ると北の空には青空が広がっている。
後ろ髪引かれる思いで40号線に向かった。
途中、抜海へ抜ける近道の105号線の分岐でもかなり迷ったが、結局今朝の予定通り40号線を歩くことにした。
右手の方角には小高い丘が連なり、その上に利尻富士がちょこんと頭を出している。
やっぱり失敗したかな?利尻山の山頂が見える度に後悔と、いやもう直ぐ降りだすかも・・・? という思いを繰り返しながらの歩きとなった。
空はますます良い天気になった。
兜沼の郵便局前を歩いていると、後ろから「おーい、おーい」と呼び止めるお爺さんがいた。
何だろうと思って戻ってみると、「キャンプ場へ行くんだろ? そっちは遠いから俺に着いて来い」と言う。
着いて行くと「兜沼駅」の線路を渡って兜沼キャンプ場に出た。
きょうの宿「夢大陸」は宗谷本線の線路脇に建っていた。
13時53分の到着。
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| 兜沼駅 | 今日の宿「夢大陸」 |
玄関の戸に「村岡さん、歩き旅お疲れさま。公園に散歩に行っています。中に入ってお休みください」と張り紙がしてあった。
鍵はかかっていなかった。中に荷物を置いて公園の散策に出かけた。
公園には子供が2~3人蝉取りをしていただけで、誰もいなかった。
兜沼の周囲にはサイクリングロードが整備されている案内板があった。一周7.2kmとある。
時間はまだ早い。一周するとちょうど良い。
宿にGPSを取りに戻って南ルートを歩くことにした。
右手に兜沼の水面を見ながら歩く道かと思ったが、全く水面は見えず原野の中の一本道という感じだった。
一周約2時間、人にも自転車にも会うことはなかった。
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おかげで「キタキツネ」に会うことができた。 私の先を時々振り返りながらどんどん遠ざかって行った。 |
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| 兜沼と利尻岳 | キタキツネ |
ここへ来るまでにも、道路脇の湿地に人が入って行ったような踏み跡が時々あることに気付いていた。
こんな所へ誰が何のために入って行ったのだろう? と不思議に思っていた。
キツネに会ってその謎が解けた。 どうやらそれらの踏み跡はキツネの道だったようだ。
踏み跡の臭いをかぐと、幾つかは強い獣臭がした。
宿に帰ってみると、今度は「村岡さん、隣の家にパーティに行っています。帰ったら是非来てください」の張り紙がしてあった。
早く風呂で汗を流したかったが、何とも悠長な経営者のようだ。
公園の入口の指定の家に行って見ると、先ほどのお爺さんの家だった。
薪ストーブの上でサケと野菜のちゃんこ鍋のようなものを囲んで3人で酒盛り中だった。客の一人は横浜から来たという青年で、キャンプ場に泊まっているらしい。
「夢大陸」の宿の主人はビールを飲みながら鍋をつつき、大きな丼でご飯を食べていた。
酒を嗜まない私は、数日間不足がちだった野菜の補充に専念した。
昔は子供も300人余りもいて学校もあったこと。
今は1軒しかない店も、8軒もあって賑やかだったこと。
映画館まであったことなどを、お爺さんは焼酎を飲みながら熱く語った。
宿は38歳の旅好きの独身男性が独りで切り盛りしていた。
3年前に経営を引き継いで3ヶ月目に石川文洋さんが泊り、その影響でたくさん「歩き旅」の人が来てくれるようになったと言っていた。 宿には石川文洋さんから贈られた「日本縦断・歩き旅」と「てくてくカメラ紀行」が置いてあった。










